【ファネル分析】採用マーケティングの手法紹介『ただ求人を出して応募を待つのは時代遅れ!?』
ただ求人媒体に求人を掲載して応募を待っていても、昔のように採用できなくなっていませんか?
最近は人材の獲得競争が激化しており、企業も商品と同じように求職者から選ばれる時代へとなってきました。
そこで近年注目されているのが「採用マーケティング」と呼ばれるものです。
これはマーケティングの思考を採用活動に取り入れた新しい採用概念のことで、欲しい人材を確保するための新たな一手として注目を浴びています。
この記事では採用マーケティングの手法のひとつである「ファネル分析」を紹介いたします。
1.ファネルとは
そもそもファネル(funnel)とは「漏斗(ろうと)」という意味で、液体を壁面を流下させたりする際に利用する円錐状の器具のことです。
本来の用途であるマーケティングにおける「ファネル」は、商品・サービスの購買過程をフェーズ分けしたものをモデル化したものを指します。
消費者の意識が購入に近づけば近づくほどその数は少なくなっていくため、消費者の購買フェーズとその人数を図式化するとちょうどファネル(漏斗)の形になるためこう名付けられました。
ファネル分析はマーケティングのプランニングの際に、消費者とのタッチポイントを整理したい場面で有効です。
消費者の行動を段階ごとに分解することで、どんなステップを経て購入にたどりつくのか、順を追って把握することができます。
このファネル分析を採用領域へ応用し、採用プロセスの一連の流れにおいて、それぞれのプロセスに内在するさまざまな課題を解決していくことで、採用活動の効率化を目指します。
2.ファネルの種類と特徴
ファネル分析には、大きく分けて「パーチェスファネル」「インフルエンスファネル」「ダブルファネル」の3つの考え方が存在します。
ここでは、マーケティング領域でのファネル分析の考え方を3つ紹介しつつ、採用領域でのファネル分析の活用につなげていきます。
①パーチェスファネル
パーチェスファネルは消費者の消費行動を表します。
最初のアクションである「認知」段階から最終的な「購入」というアクションを起こす段階までに経る道のりで、マーケティング領域でファネルというと、まずはこのパーチェスファネルを指すことが多いです。
②インフルエンスファネル
パーチェスファネルが「購入」というゴールへの道のりを表したものであるのに対して、インフルエンスファネルは、消費者の購入後に起こす行動を図式化したものです。
インターネットやSNSの普及に伴い、だれでも気軽に情報を発信できるようになったことにより、実際に消費者が購入した商品・サービスのレビューなどが多く集まるようになりました。
その結果、購入後の消費者が自ら商品の広告塔となりえるようになったのです。
③ダブルファネル
これまでご紹介したパーチェスファネル・インフルエンスファネルを組み合わせ、より大きな効果を生み出そうとする考え方です。
購入して終わりではなく、その後の顧客に対するフォローまでを考えた戦略作りが重要となってきます。
3.採用領域でのファネル分析の活用
ファネルの意味が理解出来たら、今度はそれを採用領域に応用・分析し、効果的な施策を打っていくことが大切です。
ここからは採用における各プロセスを1つ1つあげながら見ていきます。
①認知
知らない商品を購入したり、知らないサービスを利用したり出来ないように、知らない企業にエントリーすることはできません。
企業名や事業内容を自社の求める人材に広く知ってもらうことを目指し、情報を発信しましょう。
②興味・関心
個人に合わせたアプローチを行い、企業や仕事内容に興味・関心を持ってもらいます。
候補者のステータスや志望度に合わせて目的を設定し、アプローチ方法を変えるようにしましょう。
特に自社のターゲットだが興味を持ってもらえない層を分析し、効果的に自社魅力をアピールする術を考えることが重要です。
③エントリー
候補者の自社への興味が高まったところで、エントリーへの後押しを行います。
候補者が働く上で大事にしている軸を把握し、そこに対して自社の良い部分や悪い部分も含めて共有し、検討してもらいましょう。
採用活動は、採用がゴールではありません。
入社してくれた社員に自社で長く活躍してもらうことが大切です。
そのためには、候補者が情報を把握し納得したうえで選考に進めるように、正しい情報を提供する必要があります。
④選考・内定
このプロセスでは候補者の入社意欲向上・維持がカギになってきます。
選考が進む中で入社意欲が下がってしまったら元も子もありません。
内定を出したとしても、入社意思がなく、内定承諾を貰えないという結果になってしまいます。
選考の途中でも会社への親近感・安心感を持ってもらえるようコミュニケーションをとっていくことが大切です。
⑤入社後
入社前までの選考段階がパーチェスファネルだとすると、入社後はインフルエンスファネルに相当します。
SNSや口コミサイトの利用、リファラル採用が当たり前になった現在、企業への満足度が高い従業員の存在は企業の広告塔として、次の採用において大きな役割を果たします。
採用したら終わりではなく、その後の定着度・満足度を高めることも採用活動の成功へ直結することになります。
4.まとめ
ここまで採用マーケティングの手法のひとつである「ファネル分析」を紹介してきました。
あなたの会社の採用活動はどのフェーズがボトルネックとなっていますか?
・ホームページのページビュー数が少ない(≒認知されていない)のに、求人内容の改善をずっと行っている。
・実は内定受諾率の向上が一番の課題なのに、応募者を増やすために広告費ばかりかけている。
こういったことがおこらないためにも、各プロセスにおいて、それぞれの段階の各ターゲットに適した施策を実施していくことが大切です。
採用活動全般にわたる問題点を把握することで、ようやく採用施策に用いるリソースを最適化できます。
ファネル分析をはじめとした採用マーケティングのアプローチは、これからの採用活動において欠かせない存在となっていくでしょう。
フォロアスでは求人媒体に各種Webサービスを掛け合わせて求人媒体の効果を最大化させ、より多角的により包括的に採用支援を行い、企業の採用力強化にコミットしております。
企業によって抱える課題は様々あると思いますが、ボトルネックの特定も含め、フェーズに合わせたご提案が可能ですので、ぜひ、お気軽にお問い合わせください。