ソーシャルリクルーティング(SNS)で採用活動を豊かにしよう!〜応用編〜【2022年最新情報】
当社は各種求人媒体の他にもSNS広告などを販売しているのですが、企業のご担当者様とお話ししている中で、
「SNSでの採用って、どうやるの?」
「既存の採用方法にとらわれずに、新しい手法を取り入れてみたい!」
と言ったお声をいただくこともちらほら。
ということで今回は、SNSを使った採用手法「ソーシャルリクルーティング」について改めてお伝えできればと思います。
■ソーシャルリクルーティングのはじまりについて
世界最大級のビジネス特化型SNSの「LinkedIn(リンクトイン)が2009年頃からアメリカ合衆国をはじめとした世界各地で利用されるようになったことがきっかけで、日本でもSNS採用に関心が持たれるようになりました。
LinkedInの利用ユーザーは世界では7億5000万人を誇りますが、日本での普及度はまだまだ。一方で、「Wantedly(ウォンテッドリー)」や「YOUTRUST(ユートラスト)」のような類似のキャリアSNSが登場したことで、ソーシャルリクルーティングの認知度については年々上がりつつあります。
具体的にどういった形で採用アプローチをかけていくのかと言うと、企業アカウントを作成して、採用に関する求人の発信を行ったり、仕事風景や社員のインタビュー記事をアップしたりなど、一般的な求人広告だけではお伝えしきれない自社の魅力をクリエイティブに訴求するようなツールとなっております。
本来であればある程度選考が進まないと求職者の本質部分が見えてこないところが、予めプロフィールの詳細やポートフォリオなどを通して相手の理解度を深めることができるため、双方のミスマッチ低下に繋がり、入社後の離職率低下の効果にも期待ができます。
以前紹介したダイレクトリクルーティングと同様、自社の要件に合う人材や転職潜在層に直接アプローチができるため、従来通りの採用活動を実現することが可能になりますし、SNSの利用自体は無料のものが多いので、採用にかかるコストを抑えることもできます。
ダイレクトリクルーティングとは?中途・新卒採用を「攻め」の手法で変革しよう!
■ソーシャルリクルーティングが今のトレンドである理由
単純に、利用ユーザーが圧倒的に多いという点が選ばれる理由となっています。
2021年6月に総務省が発表した「令和2年通信利用動向調査の結果」によると、令和2年には日本国民全体の73.8%が何かしらのSNSを使用しているというデータが出ており、20代に至っては9割超とほぼ全員が使っている事実が明らかになりました。
(引用:https://www.soumu.go.jp/)
利用率が最も多いのはLINEで、それに続いてTwitter、Instagram、Facebookなどが伸びていることが分かります。また、全体としての利用率(14.5%)は低いものの、TikTokが伸びている点も注目です。10代に至っては57.7%もの方が利用していることが分かります。
求人広告の業界において最も多い登録者数を誇るのは「リクナビNEXT(運営会社:株式会社リクルート)」の約1,100万人(2022年6月現在)ですが、それを超えるユーザー数がTikTokやInstagramに溢れていると考えると、すごい数値ですよね。
もちろん用途が人それぞれ違うので全員が全員「転職を考えている層」というわけにもいきませんが、若者がSNSを通して情報収集を行っていくことが主流になっている今、ソーシャルリクルーティングは圧倒的に効率のいい採用手法の一つになっていると言えるでしょう。
■ソーシャルリクルーティングとその他の採用手法の違い
今の日本の一般的な採用手法である「求人広告」「人材紹介」「ダイレクトリクルーティング」との比較表を用意してみました。
まず、ダイレクトリクルーティングと圧倒的に違うのは、「無料で始められるサービスがある」「求職者との距離感が近い」という点になります。SNSで組織の魅力をフルオープンにした上で、興味のある求職者からの応募に対してSNS上で直接受け答えを行っていくため、非常にカジュアルに接することが可能になります。
■ソーシャルリクルーティングのメリット
ソーシャルリクルーティングを行うメリットはいくつかありますが、前述の通り採用コストが抑えられる点がまず最初に挙げられます。TwitterやInstagramなどの多くの一般的なSNSは無料でサービスを開始することができるため、アカウントを作って走らせる分には社内の運用コスト以外の費用はかかりません。
また、直接コンタクトをとって採用につなげる1本釣りのような形もできるため、「他の企業の内定と迷ってて…」のような回答に悩まされることも少なくなります。
その他にも、地方の求職者にとってもメリットは大きく、従来のように居住地にとらわれず就職活動ができるようになったという声も聞かれます。
反対に、コロナ禍の昨今では地方企業・地方支店への就職も必ずしもデメリットにはなりえないため、求人広告ではなかなか集まりづらいようなエリアでもSNSで効果的に打ち出しをすることで応募数を増やすことが実現できます。特に移動の制限がある現代では、“接触機会の少ない”ソーシャルリクルーティングは今後ますます注目されるべき採用手法になるのではないでしょうか。
地方移住して仕事をするU・I・Jターン転職を採用ターゲットにしよう
■ソーシャルリクルーティングのデメリット
デメリットは1つ。「炎上」のリスクがあるということです。
運用方法を間違え、軽率な発言をしてしまうと求職者の熱意を下げてしまうばかりか、企業のイメージダウンにもつながってしまい、株価の暴落などの可能性もありえます。SNSの手軽さ・気軽さがあるからこそ起こりうる実態だと言えるでしょう。
運用をしていく上では、発言や表現には十分配慮していただければと思います。
■ソーシャルリクルーティングはどんな企業に有効なのか
ソーシャルリクルーティングは、ブランディングを狙う企業や採用コストを抑えたいという企業に非常に有効的です。
特に学生の求職者(新卒の方)は、仕事内容ややりがいよりも知名度や雰囲気で企業を選ぶケースも少なくないため、「SNSで見たことがある」「なんか面白そう」という興味から応募の動機に繋がってくることも大いに考えられます。
ソーシャルリクルーティングを上手く活用すれば、求職者にも自社の名前を知ってもらういい機会となり、これまで求人広告や人材紹介などでは出会えなかった転職潜在層にも幅広くアプローチすることが可能になります。例えば、販売・サービス系の職種で若い10代~20代の女性を求めている企業などは、対象者の多いTikTokを活用して直接的な応募に繋げている事例もよく聞きます。
基本的に初期費用なしで始められるサービスばかりなので手軽にスタートすることができますし、採用市場で埋もれてしまう企業や、新しい採用手法を取り入れながら新しい求職者と巡り会いたいという想いがある企業の方であればきっとベストマッチすることかと思います。
■ソーシャルリクルーティングの種類
1.ビジネス特化型SNS
*Wantedly(総会員数:約300万人)
FacebookやTwitterの繋がりを利用して求人採用をかけることができるビジネスSNSです。
求人広告、ダイレクトスカウトの機能はもちろん、ブログや採用LPとしての役割も豊富に担うことができるため、共感型採用を目指す企業には大変オススメです。
*LinkedIn(総会員数:約250万人)
世界では7億人以上のユーザーが利用する大手ソーシャルメディアの1つ。
簡易的にプロフィールを作成することで、強力な検索ツールが7億人の候補者を抽出してくれるため、どのような候補者に対してでも個別・不特定多数でメールを送信することができ、ダイレクトに自社の魅力や仕事の魅力を伝えることができます。
*YOUTRUST(総会員数:約10万人)
2018年に正式スタートし、2021年12月にはAndroidアプリもリリースされたキャリアSNS。
まだまだ普及率は少ないですが、友人や同僚と仕事の話を楽しみながら、新しい繋がりやキャリアに役立つ情報を習得することができる特徴があります。副業や転職に対する前向き度も図ることができるため、顕在層に対して的確に個別アプローチすることが可能です。
2.“5大”SNS
*LINE(月間アクティブユーザー:約8,900万人)
家族や身近な友人など「リアル」な対人関係における連絡手段として日常的に利用されており、チャット機能の他にもノート、通話、日程調整など細かな連絡手段が豊富にあることから、現代社会において最も普及しているツールとなっています。老若男女幅広い世代が活用していますが、公式アカウントからの普及はなかなか難易度が高く、無関心層へのアピール・意識醸成においては相性が良くありません。
*Twitter(月間アクティブユーザー:約4,500万人)
「いいね」や、気に入ったツイートを自分のアカウントに流せる「リツイート」「引用リツイート」などの機能があり、情報の拡散力が強いことと手軽に呟けることが特徴です。10~50代と利用者の幅は広く、情報発信だけでなく情報収集ツールとして活用する人も多く見受けられるため、企業ブランドの構築やイメージアップなどにはかなり向いていると言えるでしょう。
*Instagram(月間アクティブユーザー:約3,300万人)
アカウントトップにおいて「画像のみ」の表示となっているため、視覚に直接訴えることができるツールです。10~30代あたりの利用者が多く、若年層をターゲットにした企業ブランドの構築やイメージアップに適していると言えそうです。
*Facebook(月間アクティブユーザー:約2,600万人)
面識のある友人や知人間、あるいはビジネス上の情報発信や連絡手段(Messenger)として利用されています。30~50代の利用者が多く、ハイクラス層の知人などに求人を共有することができるため、リファラルのような形式で採用成功を目指すことが可能です。
*TikTok(月間アクティブユーザー:約950万人)
15秒~3分程度の短い動画を作成・投稿できるSNSで、BGMに合わせて独自の振り付けを行うようなダンス動画が人気です。主に10~20代の利用ユーザーが多く、その人が興味のあるコンテンツ動画をAIが判断して表示するような仕組みになっています。例えば、「いいね」「シェア」「フォロー」「コメント」「ハッシュタグ」などが影響してくるため、犬の動画を見ている人には犬の動画ばかりが表示され、採用関連の動画を見ている人には同じく採用動画ばかりが表示されるようになっています。
■まとめ
いかがでしたでしょうか。
ご紹介したもの以外にもSNSは数多と存在し、最初は適切なSNSを選択することから始めていかないといけないため、色々と頭悩ましき実態かと思われます。
フォロアスでは自社に合うSNSのコンサルティングを含め、その他の採用手法も幅広くご紹介することが可能です。
今後の採用活動をより豊かにするために、新しいトレンドにチャレンジしてみるのはいかがでしょうか。
ご連絡お待ちしております!